歯の先天欠損について
おとなの歯(永久歯)は一生ものの大事な歯なのに、生まれつき1本から多数にわたって永久歯がない事を、歯の先天欠損(先天欠如)といいます。
特に前から2番目、5番目の歯に多く認められます。先天欠損は5〜10%程度に認められるので、1クラスには2,3人ぐらいのお子さんがいる事になります。ですので、先天欠損があるからといって悲観的になる事はありません。
でも、永久歯のない部分は乳歯が生え変わらないため、一生その乳歯を使わなければなりません。しかし実際は、乳歯は根も短く弱い事から、20才代から30才代ぐらいになりまでに抜けてしまう事がよくあります。特にむし歯が大きくなり、神経を取らざるを得なくなった場合は、多くは10才代のうちに抜け落ちてしまう事になります。前歯が先天欠損し、その部分の乳歯が早くに抜けてしまうと、すきっ歯のような歯並びになってしまいます。
早いうちに先天欠損があるかないかを調べ、その部分の予防や治療を計画的に行なっていく事で、その乳歯を長持ちさせていけると思います。